路傍に吹く風の如く

徒然なるままに〜とりとめのない話になりそうですが、日々感じたことや考えたこと、体験談や出来れば冒険談など紹介したいです。

桜島 火山灰対応あれこれ 〜活火山のまちでの日常〜 

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2013年の噴火を車の中から撮影

 

鹿児島県本土に住まう人達にとって、桜島の噴火活動は日常といっても言い過ぎではありません。

 

写真は2013年11月に爆発的噴火した桜島を「おっ、ちょっと壮観だな」と車を路側に停めてスマホで撮影したものです。

これは常日頃の噴火でも大きなものですが、鹿児島の人が恐怖に慄く〜なんて事はありません。

ほぼ全ての離島を除く県民は「風、どっちだったっけ?」「洗濯物やばいな」「参ったなぁ車汚れんじゃん」「当分、窓開けらんねえなぁ」などなど、生活感丸出しの心配をする程度。

皆が心配するのは逆に沈黙を続ける桜島で、数ヶ月も沈黙してれば「おいおい、大丈夫か?溜め込んでドカンは無しだぞ」って感覚です。

 

皆、いつかは大正噴火の様な大規模噴火が来るよねって事は理解してますし、覚悟も出来ています。大正噴火規模の噴火活動では、鹿児島市街地側(錦江湾を隔てて西側)では噴火による直接的被害(火山弾、火砕流)による死者はほぼありませんでしたが、桜島に住んでいる方々は避難が必要で、その訓練なんかも頻繁に行われています。

 

桜島民に聞くところでは、「船で逃げる体制になってるから大丈夫だよ、それにこの山の溶岩は粘度が強いから動きが遅いの」なんて余裕こいて話します。

県外移住者の私にはよく理解できん話ですが本当です。

 

ここで降灰処理についてや、毎日灰まみれと思われても語弊があるのであれこれ。

 

・灰が降る方向と季節や天気

 降灰は上空の風向きでその降る地域が予測できます。冬は大隅半島側に向かう西か

 らの風、夏は薩摩半島側に向かう東からの風。南や北の風はそれ程多くはありませ

 ん。また南からの湿った低気圧が向かって来る時などにも東風は吹いてきて市街地

 に降灰となります。余談ですが福島第一の事故の時、政府が円で何キロ圏内ってやっ

 てましたが、私含めて皆、風見て逃げないとって言い合ってました。なんともやり切

 れない思いでした。

 

・降灰には重い灰と軽い灰がある

 上の写真の様に大きい爆発的噴火の時には、市街地側にも濃い灰色の重い灰が振り

 ます。←これが厄介

 普通の噴火では市街地には少し薄めの色の軽い灰です。

 重い灰は硫黄臭が強い特徴があります。

 

・克灰袋がある

 各戸に灰を入れて捨てる袋が配布されます。(黄色に黒文字、しっかりしたビニー

 ル袋)灰を掃き集めて袋に入れて灰置き場(路上脇に複数設置)に口を縛って各自置

 いておくと不定期に回収してくれます。道路維持管理課が窓口ですね。

 

・灰の除去・掃除について

 まず、むやみに水で流してはいけません。大量の水が要りますし、側溝にたまってし

 まいます。特に重い灰は流れにくいんです。

 箒で集めごみ取りですくって克灰袋に入れて処分します。

 市街地では、低気圧の影響で風向きがこちら向きになる事が多々あるので、一雨を

 待って清掃する人も多い様です。

 車の洗車には注意が必要です。これは水であらかた流してしまうのが良い様です。

 火山灰は粒子が尖っているので塗装表面を傷つけます。降灰後、ある程度の期間は

 風によって軽い灰が舞いますので手がけワックスとかも要注意です。私は新車であろ

 うが関係なしに洗車機で済ませます。

 

・一番嫌がる「灰雨」

 降雨時に大きな爆発的噴火なんてあると、その風下側に灰雨が降ります。酷い時には

 車のワイパーでは追いつかず、前が見えなくて危険な状態になる事もあります。

 また白い服などに灰雨がつくと一気にダルメシアン状態。場合によっては洗濯しても

 硫黄分の黄色い色がとれなくなります。

 雨が降っていなくとも、どドカ灰時は昼でも真っ暗になる事もあり、車はヘッドライ

 トを点けて徐行運転なんて事も。

 

・ロードスイーパー出動

 県内の自治体は大小のロードスイーパーを保有して、毎年度予算付けもしています。

 灰が降った地区には迅速に出動して道路清掃してくれます。

 近年では歩道を清掃する小型ロードスイーパーが進化して、ブラシで灰を巻き上げて

 しまう事を極力抑えた車も登場しています。

 

・厄介な浮遊灰

 降灰後、雨も降り、自治体や個人で掃除しても取りきれるものではありません。

 風が吹くと火山灰が舞います。気候の良い時でも窓を開けていたら床もテーブルも

 ザラザラなんて事もよくあります。そんなの気にしない猛者もいるようですが私な

 どの県外もんは慣れきれません。

 また、もうもうと灰が舞っている道路で、窓を平気であけて運転しているロコも

 見かけます。おそるべじカゴシマン!

 

・番外編

 空振

 ビルや家のサッシがミシッと軋む事があります。ガタガタッとなったり。

 また、歩いていて後ろからドンッと押される感じや、車でも停車時だとグラッと

 揺れたり。そんな時は「爆発したな」って思います。

 この空振、以前80年代頃でしょうか、市街地側錦江湾近くの窓ガラスにヒビを入

 れる事もあったそうです。最近ではそんな事も聞きませんし、その頃に比べると活

 動もおとなしいそうです。

 

 コンタクトレンズ

 ハードは痛くて駄目だってききます。ソフトなら大丈夫なのかもしれません。

 私はつけたことないのでわかりません。

 

こんなに迷惑な桜島ですが、何も毎日降灰と格闘している訳ではありません。

大隅半島垂水市の方々は市街地側の私達と比較にならないでしょうし、先に書いた通り、私が移住してからの20数年は、それ以前と比較して降灰は格段に減っているそうです。昨年などは克灰袋を一度も使用していない程おとなしい状態です。(うっすらとした降灰は幾度かありましたが)

また、桜島は鹿児島ならではの美しい自然の象徴でもあります。

 

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上が、大型客船が寄港する「マリンポートかごしま」からで、下が「南国カンツリー」からの桜島です。

市街地の近場でも雄大で美しい風景がそこかしこで楽しめます。

また、錦江湾は深く綺麗な海で運が良ければ野生のイルカの群れも見る事ができますよ。(自衛隊の潜水艦もたまに)

その他、釣り好きな人は波の低い錦江湾なので船釣りも手軽ですし、街のすぐ近くのいろんな場所で季節ごとの魚(イサキ、キス、鯖、イカ、タコetc.)が手軽に楽しめます。

もちろん、本格的に磯釣りや瀬渡り、船釣りなどのスポットも湾に限らずいっぱいなんです。

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さて、そんな桜島(活火山)がみじかな生活〜を紹介しましたが、次回はカルデラについて書いて行こうかと考えています。

鹿児島は巨大カルデラが複数存在しますので、そのあたりについて。

 

では、今回もご購読ありがとうございました。

 

桜島の海へ―錦江湾生き物万華鏡

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NHK大河ドラマスペシャル るるぶ 西郷どん (JTBのムック)

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