路傍に吹く風の如く

徒然なるままに〜とりとめのない話になりそうですが、日々感じたことや考えたこと、体験談や出来れば冒険談など紹介したいです。

ベーシックインカムは魅力的?

ベーシックインカムについてはもう既に皆さんはお聞きですよね。

先ず前置きとして私は経済の専門家ではありませんし、ベーシックインカムについて綿密に調査研究もしていません。

その上で私個人での雑感だとご理解頂ければ幸いです。

 

 

隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働

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先ずベーシックインカムとは(釈迦に説法だと思いますが)

 

最低所得保証の一種で、政府が全ての国民に対して最低限の生活を送るのに必要とされている額の現金を定期的に支給するという政策。

基礎所得保障、最低生活保障、国民配当とも、また頭文字をとってBIUBIともいう。

Wikiより

 

なるほど、でも少し社会主義政策と近い臭いを感じる...

 

しかし今の米国で2020年の大統領候補になるべく運動を開始している方にAndrew Yang(以後、アンドリュー・ヤン=ヤン氏と略します)というニューヨーク出身の起業家で、且つ非営利団体起業家精神を通じて米国の都市とコミュニティの活性化」を標榜する非営利団体ベンチャー・オブ・アメリカ(VFA:Venture for America)の創設者がいます。

なんでも現在は製薬会社の取締役を務め、自身の団体のCEOを担っている方だそうで、しかもその方がベーシックインカムを唱えているとの記事を目にしました。

 

自由の国、資本主義の権化である米国で・・・

 

またヤン氏は

民主党Andrew Yang氏は、2020年の大統領選挙の活動資金のために、仮想通貨による寄付を受け入れることを発表。

寄贈者は、アメリカ合衆国投票権があることを証明しなければならないとのこと。

また、同氏は、政治活動イベントを放送するために、ライブストリーミング配信プラットフォームのTwitch.TVを利用し、そのウェブサイトでは仮想通貨チップを受け入れることを予定している。」

※BitcoinNews.comより

 

そのヤン氏がベーシックインカムを提唱するその内容は以下

 

ヤンは、人工知能(AI)と自動化がまもなく何百万人もの雇用を奪うだろうと考えている。たとえばニューヨーク・タイムズ紙には、自動運転自動車はトラック運転手という職業を無くしてしまうだろうと語った。「この1つのイノベーションだけで、街に暴動を起こすのには十分です。さらには、小売業やコールセンター、ファーストフード、保険会社、会計事務所でも同じことが起ころうとしてます」。

ヤンは解決策として、ユニバーサル・ベーシック・インカム(UBI=全国民向け最低所得保障)を導入し、18歳から64歳までのすべての米国民に月1000ドルを提供したいという。ヤンの解決策によると、UBIに必要な財源は自動化から利益を得る企業から調達することになる。収入保障の支持者の間では人気のある政策だが、実現の前に克服するべき多くの障害が残っている。

参照元NewYorkTimes

 

この記事自体は約11ヶ月程も前の記事となりますが、迂闊な私は年末にはじめて目にしたものでした。

私が社会人として生産人口の一人となって30数年、バブルと言われ出す時期の少し前に就職して様々な経験をしてきました。

私は総合職として所謂営業畑で末端営業から初等管理職、出張所所長、営業所所長、そして独立起業と社会を渡ってきたのですが、営業環境を含め経済活動や企業の考え方も大きく大きく変わったと実感しています。

私は当時某メーカーに就職し、大手企業専門の直販営業の後パートナーである代理店営業(卸し)に移りました。

まあこれはその会社ではほぼ全ての営業が辿る経路で異色でもありません。

代理店を活性化して代理店に儲けてもらい結果取引量が増え、ライバル社を寄せ付けずシェア拡大をすれば工場も効率的に稼働する。

その活性化には直販する営業力がなければ代理店さんと共存共栄できない!

ここで出てくる共存共栄

これが当時から企業間でよく提唱されていて、就職後約10年程勤務して起業したのちも割と長い期間頻繁に耳にしてきたワードでベースになる考え方の一つであったと思います。

いつ頃からあまり使われなくなったのでしょうか?

業界によって違いがあるとは思いますが、その考え方が底流から完全に消えた!と私が考えるのは5年ほどかなと。

何故かというと、私は中抜きだと考えています。

顧客であるお客様にリーチする手段が劇的に変化した、今もその最中だと考えています。

業界について詳細に語るのは憚られるので書けないのは残念ですが、この事は私が関わる業界に限った事ではありませんよね。

この先、極めて近い将来に上記ヤン氏が唱える自動化の波が静かになのか、怒涛の如くなのかやって来るのは間違いなさそうです。

 

そこでベーシックインカムなのでしょう。

 

世界が技術やそれに伴うインフラによって効率的になってきて、更にそれによって雇用が代替されていく為雇用者である人が排除される。

現在も含めてですが、その過程でテック企業は利益を増大させているというかたちですかね。

ベーシックインカムが財源上から不可能だと言う論者も沢山いらっしゃいますし、そのご説もごもっともなのでしょうが、ヤン氏の18歳〜64歳を日本に置き換えるとどの位でしょうか、7000万人程なのでしょうか?

それなら可能な額なのかなとも思えます。

ヤン氏の額でいうと日本円で約11万、それでは満足できずに働き続けるかどうかは人によって考え方や環境が異なるでしょう。

また専門的な話で、行政コスト含め自動化税なるもので果たしてまかなえるかも論点ですが、私にそれを語り尽くせるだけの専門的な知識はありません。

ただ心配な点、不安感というか違和感があるのは、社会主義は何故に失敗したのか?

社会主義も理想としては成り立っていたのでしょうが、結果は歴史の通り。

人は競争するのが本能であって、生存を支える根源なのかもなとも思えます。

私はそれを全て肯定する訳ではありませんが、人類の歴史をたどってみても、そんなに急に賢くなれる訳でもなさそうだなと思います。

如何お感じになりますか?

 

最後に一つ、上記ヤン氏が次期大統領選の有力候補になるのかについては懐疑的です。

他国でもあるし、何が起こるがわかりませんが民主党の代表候補になる事も難しいのだろうなと思います。

ただ、あの様な大国で議論が湧き起こる火種にでもなるのか?に興味はあります。

 

 

 

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